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ノウムと申します。主に応援してるクラブはAtlético Madridです。他サポの方もよろしくお願いします。

【Laliga第10節アトレティコvsバルセロナ(H)】

お久しぶりです。さて、かなり間隔が空いてしまいましたが2週間の代表ウィークを経てリーガが帰ってきました。アトレティコからはスペイン代表にジョレンテが初招集&コケが復帰するなど良いニュースもありつつ、ウルグアイ代表に招集されたスアレスとトレイラが新型コロナウイルスPCR検査で陽性になるという心配なニュースもありました。特に古巣対決となるスアレスの欠場は注目度の高さはもちろん、チームに欠かせない選手だっただけに不在が試合内容に響くのではないかと心配する声もありました。

そんな中、アトレティコはワンダにバルセロナを迎えました。アトレティコはリーグ戦24戦無敗と絶好調。前節のカディス戦では数多のクラブに勝ち星をあげていたカディスに4-0の大差で勝利し、得点不足が嘆かれていた昨季とは打って変わって得点力の向上はもちろん、失点もわずか2と相変わらずオブラクを中心に本来の強みである守備面でも鉄壁ぶりを発揮しています。

対する昨季の優勝クラブであるバルセロナはリーグ戦7試合を消化し、3勝2分2敗と波に乗り切れていません。さらに、これまで4得点を決めチーム内最多スコアラーだったアンス・ファティが前節のベティス戦で負傷。コウチーニョが復帰するなど良いニュースもありつつ、今季からワントップを務めるグリーズマンは本来の力を発揮することができず、チームとして型を作れない状況のままアトレティコ戦に臨みました。

スタメン

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まずはアトレティコ。前半立ち上がりからあまり前からプレッシャーはかけず、後方でバルサを構える形で試合に入りました。システムは守備陣5-3-2、攻撃時3-5-2の可変システム。カラスコが左のWBを務めます。WBはベルギー代表では一応やっていましたが本職ではありませんし、代表では機能していなかったイメージがありますが果たして。

 

一方のバルセロナは攻撃時3-4-2-1、守備時4-4-2のシステムで臨みました。ボール保持時、右のSBのセルジロベルトが降りてきて3バックを形成、代わりに左のSBのアルバを1列あげて左肩上がりのような形で左サイドの幅をとります。メッシがゼロトップのような形で振る舞い、後半からグリーズマンをトップに置いてからは中盤に降りてゲームメイクをしていました。

 

デンベレに手を焼いた前半

バルセロナは前半、デンベレが躍動します。アトレティコの中盤は守備時3枚なのでサイドのスペースが空き、必然的に右サイドで高い位置をとっていたデンベレが度々フリーに。対峙したカラスコはディフェンスの選手ではないのでデンベレのスピードと緩急のあるドリブルに苦戦し、何度も右サイドを突破されていました。

秀逸だった右サイドの攻撃

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前半11分、アトレティコに最初のチャンスが生まれます。エルモソが右サイドに展開したところからトリッピアーが中央のコレアへパスをつけ絶妙なタイミングでスルスルと抜け出したジョレンテが強烈なシュートを放ちます。惜しくもこれはポストでしたが、同じような形で右サイドのファジーゾーン(曖昧なポジション)にトリッピアーが立ち位置を取ることでバルサのSHとSBの選手に混乱を生じさせ、さらに、ジョレンテがサイドラインと平行にフリーランすることでCBの裏を取りチャンスを作るといったシーンが何度もありました。ジョレンテは守備時中盤3枚の一角として奔走しながら、攻撃では自慢のスプリントを生かした効果的なフリーランで何度もバルセロナのラインを下げていました。トリッピアーも連続出場が続く中、守備では献身的な働きを続け、攻撃ではオーバーラップで右サイドを駆け上がり、ボールを呼び込んでいました。スアレス不在で中央からの突破が少なかった分、右サイドでジョレンテ、コレア、トリッピアーを中心にチャンスを作り、同様の攻撃が左サイドでも行われていました。

ボールを繋いだアトレティコ

ここが昨季までと違う所でアトレティコは守備の時こそ自陣に引きますが、今までのようなボールを奪うとロングパスでカウンターを狙うのではなく、後方からしっかりとボールを繋ぎます。後半のポゼッションは50-50でバルサ相手にこの数字はこれまでのアトレティコから大きく変化した点です。もちろん、ポゼッション率が高ければいいというわけではありませんが、エルモソを入れて3バックにすることでワントップ+守備免除のメッシで前からのプレスが弱いバルサ相手には後方からの球出しの選択肢が広がり、有効な策だったと思います。

 

得点シーン

アトレティコが自陣ゴール付近でボールを奪った所から生まれました。エルモソのカラスコを狙ったロングフィードのパスはピケにカットされますが自陣に引きこもるアトレティコ相手にバルサの選手達は前がかりになっており、ラインはかなり高くなっていました。それを見逃さかったコレアがこぼれ球を拾うと、同じくCBの裏へ抜け出したカラスコにパスを送ります。テアシュテーゲンがノイアーの如く飛び出してきますがあっさりとカラスコにかわされ、そのままボールは無人のゴールへ。これが決勝点となり、アトレティコが1-0でシメオネ政権で初めてバルセロナ相手にリーグ戦で勝利しました。

テアシュテーゲンの判断も軽率でしたが、バルセロナ守備陣のライン設定のミスと守備の脆弱さが露呈してしまいました。

まとめ

後半得点が取れなかったとはいえ、バルサ相手に勝利できたことは非常に大きいと思います。スアレス不在でも勝てたのはジョレンテカラスコといった選手の貢献が大きいでしょう。特にカラスコは慣れないWBをやりつつ、ゴールも決めているので文句なしのMOMです。(アシスト王コレアはこの試合もアシストしています。)しかし、エルモソの左SB起用がここまでうまくいき、カラスコがWBもできるとなると個人的にはロディの起用法が気になります。長いシーズンなのでうまくローテーションしながら使っていくとは思いますが、ロディorエルモソでシメオネ監督は頭を抱えるのではないでしょうか。(普通に左CBで使えば両方起用はできますが)

バルサに関しては前半デンベレが元気なうちは驚異となっていましたが、後半エルモソがカバーにいくようになると徐々に勢いがなくなり、同時に攻撃が停滞していました。グリーズマンはトップに固定されてから完全に消えてしまい、メッシが中盤まで降りていくようになったことで、デヨングが飛び出していくという本来のキャラクターとは合わないミスマッチが起こっていました。(挙げ句の果てには後半途中からはピケの負傷によりCBにコンバートされてしまいます。)やはり、ビダルラキティッチがいなくなったことで中盤からの飛び出しができる選手がいなくなってしまったことが要因でしょう。アルバ、メッシのホットラインもほとんど見られず、今後はメッシを中心にチームとしての型をどのように見つけていくのかが課題だと思いました。

さて、バルサに勝利したアトレティコですが、CLでは苦戦しており、次戦は因縁?の相手ロコモティフです。早くも優勝候補と言われていますが、partido a partidoの精神で目の前の試合を戦い抜いてほしいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

【マッチレビュー】Laliga第7節 アトレティコvsベティス(H)

はじめに

バイエルンに4-0とショッキングな敗北を喫してから中2日、過密日程による疲労と精神的なダメージも心配される中、リーグ戦でアトレティコはホームにベティスを迎えました。それではスタメンから確認していきましょう。

 

スタメン

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アトレティコ

CLでは出鼻を挫かれたものの、リーガではこれまで無敗のアトレティコはCLから中2日ということもあってフェリックスやカラスコといった主力組をベンチスタートにして温存した形となりました。しかし、コスタとヴルサリコが離脱中のストライカーと右ラテラルのポジションにはスアレスとトリッピアーが相変わらず出ずっぱりでコンディション面と怪我のリスクに不安が残ります。

 

ベティス

一方ベティスは、直近5試合で2勝3敗となかなか波に乗り切れていない様子。ソシエダに3-0で敗北してしまった前節からスタメンを4人変更しました。

 

アトレティコ(ビルドアップ時)

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まずは、アトレティコのビルドアップの方から。今回左SBにはCBが本職のエルモソが入っているため、右のトリッパーが高い位置を取ることによって右肩上がりの3-4-3のような形が基本形となります。システム的にはハマっていたのですが、この布陣の問題点として左のエルモソが本職のサイドバックではないため、あまり高い位置をとりません。左SHのレマルもサイドに張っているんですがキャラクター的に中央に入ってきてしまいます。それによって左サイドで幅を取る選手がおらず、前半は攻撃が停滞していました。

アトレティコ(非ポゼッション時)

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守備時はいつもの4-4-2が基本形で前半10分過ぎごろまでは前線からプレスをかけます。スアレスも一応守備をしてくれますがずっとプレスをかけられる選手ではないのでジョレンテorコレアが頑張って追ってくれます。しかし、前半20分以降は前線からのプレスはペースダウンし、ベティスにボールを握られる時間が多くなっていました。中盤の選手がプレスバックできない時にはエルモソが中盤に出て行く場面もありました。

 

ベティス(ビルドアップ時)

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ベティスは攻撃時3-4-3、守備時4-2-3-1の可変システムを使っているようです。中盤はウィリアン・カルバーリョとギド・ロドリゲスがダブルアンカーのような形で並んでおり、主にカルバーリョの方が頻繁にCB脇に落ちてくるクロースロールの役割を任され、3バックを形成し、ビルドアップを助けていました。カルバーリョが開けたスペースに10番のカナレスが降りてきてライン間でボールを受け、両サイドバックが高い位置を取ることによって攻撃の幅をとっていました。

ベティス(守備時)

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守備時は4-2-3-1のフォーメーションになり、プレスはそこまでかけません。前半アトレティコの攻撃はジョレンテやコレアが右サイドに飛び出す頻度が多かったのですが、左SBのバルセロナカンテラ出身で昨季加入したアレックス・モレノが封じており、攻守ともに貢献していました。

 

試合の流れ

前半

アトレティコとしてはいつも通り。10分過ぎくらいまでは2トップ+サイドハーフorコケでプレスをかけますが、20分を過ぎるとペースダウンし、ベティスにボールを握られます。

今回中盤にはトレイラが起用されましたが、21分、38分とミスをしてしまい、あわよくば失点というシーンがありました。

ベティスとしてはボールを握る時間が多くなり、何度か決定機を創り出していましたが、決定力に欠きました。

後半

後半はシメオネ監督の交代作が光ったと言えると思います。HTで中盤でフィルター役としてパフォーマンスレベルに不安があったトレイラとレマルを下げてエレーラとカラスコを投入。

後半開始わずか19秒、スローインに抜け出したジョレンテがそのままトップスピードでスプリントし、寄せてきたマンディをぶっちぎってブラーボのニアを抜くゴラッソを決めて先制します。

57分には左サイドのカラスコからボールを受けたエレーラがゴールポストに直撃するシュートを放つなど交代で入った選手が決定機を演出します。さらに、74分にはカラスコを後方から倒したモントーヤが一発レッドを提示されて退場、そして91分にはアトレティコのカウンター、コケからパスを受けたスアレスがドリブルで運び、エルモソと交代で入ったロディに一旦預けると、マイナスの折り返しを決めて今季4点目を記録。2-0でアトレティコが勝利しました。

 

まとめ

前半はベティスがボールを支配してペースを握っていましたが、決定機を生かせず、なんとか失点は免れました。やはり、トーマスの移籍とサウールの離脱によって中盤の守備強度の低下は否めません。トレイラもハードワークできる選手ですがこの試合では仕事を果たしたとは言えませんでした。

そんなチーム事情の中で重要な選手といえばやはり、ジョレンテだと思います。この試合でも点を決めて攻守に貢献していました。CLザルツブルク戦では中盤に使われ、前線でも中盤でも非常に重要なタスクを担っていると思います。後半以降はカラスコがサイドで張ってくれることによって左の攻撃も活性化しました。それ故にカラスコの負傷離脱は痛いです。

この試合は主力と控えの差が出てしまった試合でもあるのでその差をどのように埋めていくのか、シメオネ監督には後半修正してOKではなく、前半から得点する工夫を見せて欲しい所です。

とはいっても、無失点で勝利できたことは良いことですし、選手のモチベーションも高いと思うので次節のオサスナ戦も頑張ってほしいと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

【マッチレビュー】CLグループステージ グループA バイエルンvsアトレティコ(A)

欧州王者に挑んだアトレティコ

アトレティコがベスト16でライプツィヒに敗北を喫してからわずか2ヶ月、早くもCLが帰ってきました。リーガでは20戦負けなしとここまで安定した成績を残しているアトレティコは欧州王者と対戦するため、敵地アリアンツアレーナに乗り込みました。

 

スタメン

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アトレティコは大幅にターンオーバーしたセルタ戦からメンバーを6人変更しました。前節負傷したコスタとサウール、ヒメネスが怪我で離脱中で間に合うかどうか微妙だったロディはギリギリ間に合いました。中盤はエレーラ、右サイドはジョレンテがスタメンでした。

一方、バイエルンは前節から1人変更しました。サネが怪我で欠場、ニャブリは新型コロナウイルスの陽性反応が確認され自宅待機中です。システムはトリッソがトップ下のような形の4-2-3-1の布陣で、先発出場したリュカは古巣対決となりました。

 

1点目(G:コマン、A:キミッヒ)

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自陣ペナルティエリア付近でフェリペのパスがトリッソにカットされた所からコマンが一度サイドで仕掛けますが、アトレティコの選手がシュートに持ち込ませず、中央のゴレツカへ。ゴレツカのミドルシュートのこぼれ球を拾ったキミッヒから左サイドに抜け出したコマンに完璧な浮き球のクロスが送られ、これをコマンが落ち着いてゴール右隅に決めました。

この失点シーンでコマンが最初サイドで仕掛けた時アトレティコの選手達は自陣にこもり、右サイドを警戒しています。ゴレツカ、キミッヒにボールが渡った時、守備陣形はサイドから中央、そしてサイドへ動かされ、その結果マークが手薄になった左サイドでコマンがフリーになりました。また、フェリックスがキミッヒにプレスをかけてボールを奪い返さなかったことに対してシメオネが激怒したという話ですが、失点に直接関与する場面なので批判されるの仕方ないでしょう。

 

2点目

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2点目はジョレンテからエレーラへのパスミスから始まりました。サヴィッチからのロングパスを受けたジョレンテに対してバイエルンは3人の選手がプレスをかけます。その結果、ジョレンテのパスは少し流れてエレーラへ渡り、フェリペへのバックパスはパスコースを切っていたレヴァンドフスキにカットされ、一気に3対2の数的優位を作られてしまいました。サイドに流れたコマンがまたもアトレティコの守備陣を引きつけ、サイドでフリーランニングをしてきたゴレツカにパスを送り、シュート。綺麗な形の崩しで2点目を決めました。

このシーンで特筆すべきはバイエルンのトランディションの速さとゲーゲンプレス。ジョレンテに対して一気に3人の選手が取り囲むようにプレッシャーをかけミスを誘っています。また、エレーラのパスをカットしたレヴァンドフスキの守備貢献とポジトラからの一気に数的優位を作り出してからのショートカウンターは流石でした。エレーラもプレス耐性が高い選手ではないですし、サイドでフリーだったトリッピアーに出せばよかったとは思いますがバイエルンの考える時間を与えないようなプレッシング戦術に苦しめられた形となりました。

 

3点目

トリッソのゴラッソなので割愛します(笑)

 

4点目(G:コマン、A:ミュラー)

3点目からわずか5分後、アトレティコとしては悔しい形で失点してしまいます。バイタルエリアでボールを受けたフェリックスがロストするとミュラーが一気に右サイドを駆け上がってきたコマンにパスを送ります。スピードにのったドリブルは止められず、カバーに入ったフェリペを2度の切り返しで交わし、ゴールを決めました。これにはオブラクもノーチャンスで、本来ならばアトレティコが狙っていたロングカウンターからの4失点目ということもあって、怒りを隠せない様子でした。

 

まとめ

2年前のCLでのドルトムント戦以来の4失点とドイツとのクラブの相性の悪さを感じるような結果となり、終始、コマンのスピードとバイエルンのプレスに苦しまされる試合展開となりました。アトレティコも決してベタ引きすることなく、果敢に前からプレスをかけにいったことはある程度変化しているという面では評価できると思います。しかし、4失点かつ1点も取れないままの敗戦と決定機の多さ、デュエルの勝率等重要なスタッツでは全てバイエルンが上回っており、レベルの差を痛感する内容となってしまいました。グループリーグで対戦したのはむしろラッキーだったとさえ言えるかもしれません。とはいっても、この敗戦から学べることはたくさんあるとおもいますし、気持ちを切り替えてなんとか2位通過を狙いつつ、ホームでリベンジしてほしいと思います。

さて、次節はベティス戦です。中2日の連戦で厳しい試合が続きますが勝利を信じて応援しましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

【マッチレビュー】20-21シーズンLaliga第6節アトレティコvsセルタ(アウェイ)

お詫び

皆さんお久しぶりです、ノウムです。

セルタ戦の振り返りをする前にお詫びをさせてください。ウエスカ戦、ビジャレアル戦の振り返りをすると言っておきながら色々と忙しく合間がなかったこともあり、約束を破ってしまいました。本当に申し訳ありませんでした🙇‍♀️

今季全試合振り返りをするという目標はスタートで早くも躓き、失敗に終わりましたが、これからは1試合1試合をより深く丁寧にブログにしていこうと思いますのでよろしくお願いします🤲

 

本題

それでは、気を取り直して本題へ。2週間の代表ウィークがあけ、リーガが帰ってきました。アトレティコは開幕戦の6-1というような衝撃的な内容とは打って変わって先の2試合でスコアレスドローに終わり、やっぱりいつものアトレティコか?(笑)と思ってしまいましたが、セルタ戦は果たしてどういう結果になったのでしょうか。

 

スタメン

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アトレティコ

 ヒメネス、サウール、ロディはそれぞれ違和感があったそうで大事をとって休養。また、代表に呼ばれていたフェリックス、フェリペ、カラスコはベンチスタートでしたが、同じく代表に呼ばれていたスアレス、トリッピアーは先発でした。

 トリッピアーに関しては例の賭博問題で代表を離脱していましたが問題なかったのでしょうか?それに、ここずっと出ずっぱりなので疲労が心配です。ヴルサリコは怪我で離脱中ですし、控えがBチームのリカルドしかいないとなると右ラテラルの補強は必須だと思われます。

 代表組に代わって左CBにエルモソ、左ラテラルにマヌを起用してきました。どちらかは使われると思っていましたが、両方使ってくるというのは意外でした。また、トレイラが移籍後いきなり初スタメン、コスタとスアレスがコンビを組み、夢のような2トップがスタートから顔を並べました。

 

セルタ

一方セルタは前節から5人を変更し、システムも3バックに変えてきました。これはアトレティコの2トップに対して数的優位を作り、プレス回避することが狙いだと思われます。また、デニススアレスは開幕戦からずっとスタメンでしたがベンチスタート。代わりに今季セビージャから移籍してきたベテランのノリートがスタートから使われ、2トップはアスパスとサンティ・ミナが組みました。

セルタはバルサ戦から得点が生まれず、2連敗中といまいち波に乗れていませんが、果たして…

 

1点目⚽️(G:スアレス A:マヌ)

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まずは得点シーンから振り返りたいと思います。1点目は前半立ち上がり5分という早い時間帯にレマルが8番のベルタンからボールを奪った所から生まれました。レマルがサポートに来ていたコケにバックパス、コスタがサイドに抜け出しているのを見逃さなかったカピタンからフライパスが送られると、空いたハーフスペースにインナーラップしてきたのはマヌ👏

あとはスアレスが流し込むだけというところでしっかりと決めて左サイドで素晴らしい連携と崩しからゴールが生まれました。

このシーンで特筆すべきはやはりマヌ。Bチームから今季トップに昇格後初スタメンでいきなりアシストは素晴らしい活躍でした。彼の強みは的確なタイミングでのオーバーラップと思っていたのですが、内外を使い分けることができる選手だったとは…Bチームの選手の可能性と期待に胸が膨らみ、これからは一層Bチームの選手にも注目していきたいと思いました。

 

2点目(G:カラスコ)

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後半ゴールが生まれず、アディショナルタイムに突入し、このまま試合終了かと思われた93分、オブラクゴールキックから32番のミゲル・ロドリゲスがドリブルで運ぼうとしたところをトリッピアーがカット、前線に残っていたフェリックスにパスを送り右サイドに抜け出します。ファールを誘った所から、スローインのチャンスを迎えるとエレーラとのやり取りで24番のムリージョと14番のタピア、32番のミゲルを釣り出し、空いたスペースに入ってきたジョレンテに綺麗な浮き球のパスを送るとそのままPA内に走り込んできたフェリックスが強烈な左足でシュート。惜しくもクロスバーでしたが、こぼれ球を左サイドから走り込んできたカラスコがヘディングで決めてゴール。スコアを2-0としました。

このシーンで特筆すべきはフェリックス。後半コスタと交代で入ってきて中々チャンスに絡めずにいましたが最後の最後で個の力でチームに2点目をもたらしました。この試合もシュート一本と不完全燃焼感は否めませんが代表ウィーク明けで疲労も溜まっていたと思いますし、今後に期待したいと思います。

 

まとめ

守備面では前半は立ち上がりに幸先良く先制しましたが、その後何度もセルタにゴールを脅かされ、オブラクがいたから無失点で済んだものの、失点していてもおかしくない試合内容でした。

攻撃面ではスアレスは流石の決定力でした。いて欲しい所にいてくれて、待望のストライカーが来てくれたという感じです。しかし、コスタとスアレスのコンビがいい感じだったのでコスタの途中交代は残念でした。怪我が長引かないことを祈るとともに、コスタもスアレスも怪我がちなことも考えてるとFWの層は厚いとは言えませんし、慎重に使っていかざるを得ないところもシメオネが頭を抱える問題でしょう。後半はカラスコ、フェリペ、フェリックス、エレーラを投入し、右肩上がりの3バックにして無失点で終えてかつ得点もできたことは収穫だったのではないかと思います。とはいえ、エルモソは序盤のサンティミナのタックルにはアトレティコらしさも感じ良かったですが、まだ守備が軽いところがあり今後このシステムと選手起用を含めてどのように最適解を見つけていくのかシメオネの手腕が試されているのではないかと思います。

さて、次はCLバイエルン戦です。2年連続欧州王者と戦えるなんてワクワクと同時に戦々恐々とするところではありますが、勝てる見込みは十分あると思うのでしっかりと気を引き締めて頑張ってもらいたいですね。(ところで日本で観れるかどうか未だ不透明ですが、どうにか観る方法はないんでしょうか?詳しい方いればぜひコメントで教えて頂きたいです。)

 

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

【マッチレビュー】20-21シーズン開幕!Laliga第3節 アトレティコvsグラナダ

はじめに

はじめまして、ノウムと申します。いよいよ、アトレティコの新シーズンが始まりました。そこで、今回から試合を見て感じたことや自分なりの考察を記録として残したいと思い、ブログを始めることに致しました。拙い内容ではありますがどうか温かい目で見て頂けると幸いです。 

 

スタメン

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シメオネはLaliga開幕戦でこのメンバーをチョイスしました。GK、最終ラインは昨シーズンと変わらず。こうしてみると両ラテラル(SB)はロディとトリッピアーという昨夏加入した戦力で、フェリペの定着ぶりもみますと、ディフェンスラインの世代交代には成功したといえるでしょう。

中盤は、コケとサウールというコンビできました。昨シーズンはサウールとトーマスのコンビが主に中盤の軸を担っていましたが、中2日でウエスカ戦を控えており、トーマスをベンチに置いたのは過密日程を考慮しての人選でしょうか。

左サイドには昨シーズン途中からレンタルで復帰し、今夏€22M(日本円で約26億円)と言われる移籍金で完全移籍を果たしたカラスコを配置、右には現地紙ではジョレンテという予想もあった中、コレアを選んできました。そして注目の2トップには昨夏歴代4番目、クラブ史上最高額の€120M(日本円で約158億円)でアトレティコに加入したジョアン・フェリックスとジエゴ・コスタのコンビが並びます。バルセロナから電撃移籍してきた注目のルイス・スアレスはベンチからのスタートとなりました。

グラナダに関してはあまり詳しくないので簡潔に。(笑) 初期配置は4-1-4-1のフォーメーションでGKルイ・シウヴァ、4バックは右からビクトル・ディアス、CBは昨シーズンデポルティーボから加入したドゥアルテとマドリーからレンタルで加入したバジェホ、そして左は本職は右のフルキエが務めます。アンカーにミラ、前の4枚の中盤は右にプエルタス、本職はボランチでボール奪取能力の高さと足下のうまさにも定評があるベネズエラ代表のエレーラとアゼースが中央、左サイドにはチェルシーからレンタル移籍中のケネディが配置され、ワントップはホルヘ・モリーナが務めます。

キックオフ

ここからは試合の大まかな流れを見ていきたいと思います。開幕戦ということもあってアトレティコは前半から高いインテンシティで臨みました。

  • 前半3分

早速チャンスが生まれます。CBから出された縦パスをカラスコがスルーし、ハーフスペースで受けたフェリックスがドリブルで運んでフェリックス→コレア→トリッピアーとパスが渡りかけますが、これは惜しくもケネディにカットされます。しかし、このカラスコとフェリックスのホットラインで特に前半、左サイドで何度もチャンスを作っていました。

  • 1点目(前半8分)

そして、早くもゴールが生まれます。相手SBのフルキエがドリブルで運んできたのをコケがクリア、高く舞い上がったボールを前線でコスタが起点となり→サウール→大外をオーバーラップしてきたロディへ。クロスは相手選手に当たって大きく打ち上がりますが、トリッピア→コレアへとつなぎ、コレアが上げたクロスをコスタがヘッドで沈めて、新シーズンファーストゴールを決めました。

  • 前半14分

またもやチャンスが生まれます。CBからボールを引き出したカラスコがドリブルで運んで相手のSBディアスを釣り出すと、そこで生まれたスペースに入ってきたフェリックスが右サイドから中に入ってきたコレアとコンビネーションで中央突破を試みると相手CBが思わずファール、PKを獲得します。しかし、PKキッカーを務めたサウールが外してしまい、得点とはなりませんでした。(フェリックスが蹴ると思っていたのですが、あれもシメオネの指示だったんでしょうか。)

その後何度かチャンスはあったものの得点にはつながらず、前半は1-0のまま折り返します。そして、特に両チームメンバー交代等はなく後半へ。

 

後半キックオフ

  • 2点目(後半46分)

早速、後半から試合が動きます。中盤までボールを受けに下がってきたフェリックス→サウール→コスタ→フェリックス→カラスコとワンタッチでパスを繋ぎ左サイドへ展開します。相手のSBとIHがロディとカラスコをケアするために寄ってくると、フェリックスがハーフスペースでボールを受け、逆サイドでフリーだったコレアに浮き球を送ると見事なトラップと共に、冷静に左足で振り抜き、スコアを2-0とします。

 

  • 3点目(後半64分)

相手のクリアミスを拾ったコレアがコスタへとつなぐとコスタはそれをスルーしてフェリックスへ。最後はフェリックスが切り返し、冷静にGKをかわしてゴール。この日中盤の王様として躍動していたフェリックスにゴールという目に見える結果が出て本当によかった。クオリティーがあるのは示せたので、次節以降もこの調子を維持してほしいですね。

 

ルイス・スアレス投入

69分アトレティコはコスタ、フェリックス、カラスコを下げ、期待のスアレスジョレンテ、トーマスと一気に3枚を交代。過密日程を考慮した予定調和の交代策だったと思われます。

  • 4点目(後半71分)

3枚交代カードを切った直後、アゼースのミスからボールを奪ったコケ→スアレスジョレンテへとワンタッチでパスを繋ぎ、抜け出したジョレンテがゴールを決め4点目。スアレスはデビューして2分足らずで1Aを記録するという技術の高さを見せつけました。

 

75分、コケとコレアに代えてレマルとビトロを投入します。

 

  • 5点目(後半84分)

84分、トーマスが右サイドに展開し、トリッピア→ビトーロ→ジョレンテとパスを繋ぎます。そして、抜け出したジョレンテから中央に送られたクロスをスアレスがヘディングで豪快に決めて、デビュー戦でアトレティコ初得点を記録します。

6点目(後半93分)

さらに試合終了と思われた93分、トーマス→トリッピア→スアレスへとパスを繋ぎ、ビトーロが抜け出して相手CBを釣り出したスペースへ右から中に入ってきたスアレスがビトーロのヒールパスから豪快なシュートを放ちます。一度はポストに当たりますが、弾き返ってきたボールを落ち着いて流し込み6点目を記録。デビュー戦で2G1Aという衝撃的なデビューを飾りました。

試合はそのまま終了し、失点はしてしまいましたが、6-1という大量得点で好スタートを切りました。

総括

何を隠そうこの試合のMOMはフェリックスでしょう。昨シーズンの鬱憤を晴らすような素晴らしい活躍でした。しかし、それを掻き消すように輝きを放ったのはルイス・スアレスでした。多くのストライカーが適応に苦しむこのチームで最も簡単に順応し、鮮烈なデビューを飾りました。個人的に、レジスタ的に試合を動かせるフェリックスと味方も使うことのできる万能ストライカーのスアレスの同時併用も見てみたいです。あと、忘れてはならないのはカラスコの存在です。守備でも泥臭く貢献してくれますし、独特のリズムとドリブル技術の高さでスルスルと相手を抜き去り、フェリックスとの相性も抜群で、何度も決定機を演出していました。

交代カードでトーマス、ジョレンテスアレスが出てくるなんて過去最高の層の厚さだと思いますし、今シーズンこそタイトルを獲れるんじゃないか、そんな予感のする開幕戦でした。

しかし、まだシーズンは始まったばかりです。次は岡崎慎司選手擁するウエスカ戦、きつい日程が続きますが、次の試合も"partido a partido"の精神で勝利を積み重ねていってほしいです。

 

ということで、初めてのブログで分かりづらい点もあったかと思いますが、アドバイスや感想をコメントして頂ければ励みにもなりますのでよろしくお願いします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

アトレティコ

ジエゴ・コスタ 9' ,コレア 47' ,J フェリックス65' ,M ジョレンテ72',L スアレス85",90+3'

グラナダ

ホルヘ・モリーナ 87'